名誉指揮者 Conductor Emeritus

ライナー・ホーネック

Rainer Honeck

ライナー・ホーネック
1961年オーストリアのネンツィング生まれ。7歳よりヴァイオリンを始め、ウィーン国立音楽大学に学ぶ。アルフレート・シュタールにも師事。1978年ウィーン・フィルよりカール・ベーム基金の奨学金を授与される。1981年ウィーン国立歌劇場管弦楽団/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に第1ヴァイオリン奏者として入団、1984年には同歌劇場管のコンサートマスターに、1992年にはウィーン・フィルのコンサートマスターに就任。
ブレゲンツ音楽祭、プロムスなど、オーストリア、ヨーロッパ各地、日本、アメリカなどでソリストとして活躍。マリス・ヤンソンス指揮ウィーン・フィルとドヴォルザークの協奏曲、ダニエレ・ガッティ指揮ウィーン・フィルでベルクの協奏曲を共演、リッカルド・ムーティ指揮のもとモーツァルトの協奏交響曲(ヴィオラはトバイアス・リー)をウィーンにて、また日本、アメリカ・カーネギーホールなどでのツアーも行った。読売日本交響楽団には度々客演しており、2010年4月同楽団のモーツァルトシリーズに出演、名古屋フィルとはシューベルト全交響曲シリーズを指揮。
録音では、ウィーン・フィルのコンサートマスターとして小澤征爾指揮リムスキー=コルサコフ《シェへラザード》ライヴ録音、クリスティアン・ティーレマン指揮R.シュトラウス《英雄の生涯》、またドヴォルザーク/メンデルスゾーンの協奏曲をプラハにてチェコ・フィルと録音、シューベルトのヴァイオリンとピアノの全作品、モーツァルトの協奏曲2枚組などがある。
室内楽にも意欲的に取り組み、1989〜1999年ウィーン・ヴィルトゥオーゼンの創立メンバー、1982〜2004年ウィーン弦楽ゾリステンのリーダーとして活躍、2000年以降は、アンサンブル・ウィーン、ウィーン・ベルリン室内管弦楽団でも活発な活動を行い、多数のラジオ、テレビ出演、CDも多くリリースしている。ジェシー・ノーマン、キャスリン・バトル、アンゲリカ・キルヒシュラーガー、ホセ・カレーラス、アンドレ・プレヴィン、ユーリ・バシュメットなどと長年に渡り共演を重ねている。
近年では指揮にも力を入れており、これまでに紀尾井ホール室内管弦楽団(旧・紀尾井シンフォニエッタ東京)のほか、名古屋フィルハーモニー交響楽団、山形交響楽団、読売日本交響楽団、マルメ交響楽団などに繰り返し招かれている。
2017年4月より紀尾井ホール室内管弦楽団首席指揮者に就任。
使用楽器は、以前は1709年製のストラディヴァリウス“ex-Hammerle”だったが、現在はキュッヒルが使っていた1725年製のストラディヴァリウス“シャコンヌ”を受け継いでいる(ともにオーストリア国立銀行からの貸与)。
写真:ヒダキトモコ