伊藤恵プロデュース ピアノ! ピアノ!! ピアノ!!!
紀尾井ホール・新ピアノお披露目アンサンブルコンサート

2019年7月12日(金) 開演:19時

  • 主催公演
  • クラシック
  • 紀尾井ホール

主催:日本製鉄文化財団

紀尾井ホール 新・ピアノ お披露目コンサート!
紀尾井ホールに新しいスタインウェイ・ピアノがやってきました。

数々のピアニストたちが愛奏して素晴らしい響きを育んできたこれまでの2台とともに、新しいピアノをアンサンブルでお披露目します。

ドイツ・ロマン派作品で陰翳に富んだ抒情を湛えた薫り高い演奏を繰り広げ、すでに王道の大家の芸域にある伊藤恵のプロデュースにより、現代ポーランドを代表する傑出したピアニスト、エヴァ・ポブウォツカをゲストに迎え、最大でピアノ3台を12手で演奏、6名のピアニストが一挙に登場する壮麗なプログラムです。

音楽に無限のロマンを吹き込む北村朋幹、情熱あふれるピアニズムで人気の高い津田裕也、先ごろポーランドで行われた第7回ビャウィストク国際ピアノ・デュオ・コンクールで優勝を果たした気鋭の姉妹、坂本彩・リサと誰一人聴き逃がすことができない、今話題のピアニストたちが結集します。

北村朋幹がこの公演のために書き下ろすラヴェル「ボレロ」の12手3台ピアノ版にもご期待ください。
NEW!▶坂本姉妹が昨年行われた第7回国際ピアノデュオ・コンクール(ポーランド)で優勝したときの演奏映像です。ぜひご覧ください。


▶坂本姉妹(彩さん、リサさん)からビデオメッセージが到着しました!本公演でも演奏されるショパン『ロンド』の実演も。ぜひご覧ください。


▶いよいよ第三弾は、北村朋幹さんに編曲をお願いしたラヴェル「ボレロ」12手3台版について、制作秘話をたっぷりお話しいただきました!4月に行われた試弾の様子も少しだけご覧いただけます。
NEW!▶北村朋幹さん、津田裕也さんインタビュー
第二弾は、津田裕也さんが伊藤恵さんと共演するシューマン「ピアノ四重奏曲」(ブラームス編)。北村朋幹さん、津田裕也さんが共演するラヴェル「ラ・ヴァルス」についてお話しいただきました。
北村朋幹さん、津田裕也さんに、公演についてお話を伺いました。全3回にわたってお届けします。初回は公演の聴きどころ、3台ピアノについて。ぜひご覧ください。
出演者
伊藤 恵、エヴァ・ポブウォツカ、北村朋幹、津田裕也、坂本姉妹(彩&リサ)(ピアノ)
曲目
  • ワーグナー/フォン・リヴォニウス編:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》WWV 96~第1幕への前奏曲
    新しいピアノの門出にあたり、名歌手ならぬ圧巻のピアニストたちが総出演で演奏。オーケストラ版では全奏によるハ長調の充実した響きで幕を開け、これから始まる楽劇を彩るさまざまなライトモチーフが、種々の楽器により複雑に絡み合いながら提示されていきます。こうした複雑なオーケストレーションが、12の個性を持つ手で描き分けられる妙をお楽しみください。3台のピアノで奏でる壮麗な幕開けにご期待を!
  • ショパン:ロンド ハ長調 Op.73
    2018年12月ポーランドでの国際ピアノ・デュオ・コンクール、そして今年4月チェコで行われたシューベルト国際ピアノ・デュオ・コンクールでともに優勝し、快進撃を続ける坂本姉妹。アイドルと見紛うばかりの可憐な佇まいながら、いざピアノに向かうと、ダイナミックなパワーと抒情、そして姉妹ならではの息の合った演奏を聴かせてくれます。今回このふたりの瑞々しいピアノで聴くのは、18歳の若きショパンが書いた佳品です。もともとピアノ独奏の作品でしたが、のちに2台用に改作し、対旋律を追加するなどして、より立体的な音楽になっています。
  • ラヴェル:ラ・ヴァルス
    不穏で混沌とした響きから始まる『ラ・ヴァルス』。どろどろとした音の渦の中から、ワルツが湧きたってくるさまがとてもドラマティックです。そして、ワルツを踊る2人の爽快感や恍惚感を体現する音楽は、泡が弾けるシャンパンのように華やかです。いま活躍のときを迎え、ピアノを変幻自在に操る2人、北村朋幹と津田裕也がこの幻想的なワルツでスパークします。
  • シューベルト:幻想曲へ短調 Op.posth.103, D940
    ドイツ・ロマン派のピアノ作品を大きなライフワークとし、第一人者として日本の音楽界を牽引する伊藤恵と、内省的な解釈から作品の美の真髄に迫るエヴァ・ポブウォツカ。シューベルト「幻想曲」の冒頭では、まさに「紡ぎ出す」ような伴奏形に乗せて、やるせなく、ためらいがちなメロディーが歌われますが、名手ふたりが語り合うように音を紡ぎ出す「幻想曲」は、この名作をさらなる高みへと導いてくれるでしょう。
  • ウェーバー/ゴドフスキ編:「舞踏への勧誘」による対位法的パラフレーズ
    19世紀後半から、名人芸的な華々しい演奏で一世を風靡するヴァイオリニストやピアニストが現れ、「ヴィルトゥオーゾ」と呼ばれるようになります。ヴィルトゥオーゾたちは、その当時の流行音楽や有名なメロディーに超絶技巧の音型を加えて演奏し、聴き手たちはそれに驚嘆し熱狂しました。ウェーバーの「舞踏への勧誘」をゴドフスキがヴィルトゥオーゾ風に編曲した作品を、今回は3人の名手たち、伊藤恵・北村朋幹・津田裕也が演奏します。
    原曲でも十分に「舞踏会」の煌びやかさが伝わりますが、ゴドフスキの手にかかると、それが目くるめく夢の世界となり、ワルツを踊る男女の陶酔までもが感じ取れるかのようです。
  • シューマン/ブラームス編:ピアノ四重奏曲変ホ長調 Op.47より第3楽章
    シューマン演奏の大家・伊藤恵と室内楽も得意とする津田裕也の師弟共演。ブラームスは、シューマンのピアノ四重奏曲をピアノ・デュオ用に編曲しました。その第3楽章は感傷的な詩情あふれる愛の歌がさまざまな伴奏とともに繰り返し奏でられます。
  • プーランク:2台のピアノのためのエレジー FP175
    プーランクのピアノ・デュオといえば「シテール島への船出」がよく取り上げられますが、今回は演奏機会の少ない作品の中から、哀愁をまとった抒情的な作品「エレジー」を取り上げます。世紀末パリのサロンで文芸の名士たちが楽しんだ洒脱なピアノの響きを、エヴァ・ポブウォツカと北村朋幹の師弟コンビの演奏でお届けします。
  • プーランク:「仮面舞踏会」の終曲によるカプリッチョ ハ長調 FP155
    プーランクらしい響きの中で移り気な楽想が目まぐるしく変わる「『仮面舞踏会』の終曲によるカプリッチョ」。こちらもエヴァ・ポブウォツカと北村朋幹のデュオでお届けします。
  • ラヴェル/北村朋幹編:ボレロ
    結びの全員合奏は、北村朋幹渾身の編曲による「ボレロ」です。一滴のしずくから大海に注ぐ河のように、音の洪水と熱狂のダンスでフィナーレを飾ります。ボレロのリズムを刻む最初の小太鼓の音をどのように表現するか、試行錯誤しつつ、紀尾井ホールの音響を活かした面白い響きを作り上げました。必聴です。
    ラヴェルの原曲を忠実に再現しながらも、ピアノを熟知した北村ならではの編曲によって、オーケストラに匹敵するほどの音色の移り変わりをお楽しみいただけます。
チケット料金(税込)
S席7,000円 A席4,000円 U29* A席2,000円*
*U29は公演当日に29歳以下の方を対象とする割引料金です。詳しくはこちらをご覧ください。
チケット発売日
2019年3月2日(土)ウェブチケット:午前0時/電話:午前10時
友の会優先チケット発売日
2019年2月27日(水)ウェブチケット:午前0時/電話:午前10時
チケットお取扱い
紀尾井ホールチケットセンター 03-3237-0061
(10時~18時/日・祝休)
チケットお取扱い

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お問合せ
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出演者プロフィール
  • 伊藤 恵(ピアノ)Kei Ito, Piano

    ©︎大杉隼平

    伊藤 恵(ピアノ)Kei Ito, Piano

    83年第32回ミュンヘン国際音楽コンクールで日本人初の優勝。サヴァリッシュ指揮バイエルン州立管と共演し、ミュンヘンでデビュー。ミュンヘン・シンフォニカ、フランクフルト放送響(現hr響)、ベルン響、チェコ・フィルの定期公演に出演。日本ではN響をはじめ、各オーケストラと共演。録音はシューマン・ピアノ全曲録音他多数。07年秋、シューマン・ピアノ全曲録音完成記念コンサートを行う。「シューベルト ピアノ作品集6」が15年度レコード・アカデミー賞(器楽部門)、第70回文化庁芸術祭賞を受賞。08年から15年までシューベルトを中心としたリサイタルを開催。最新盤は「ベートーヴェン ピアノ作品集1」(フォンテック)。
    93年日本ショパン協会賞、94年横浜市文化賞奨励賞受賞。現在、東京藝術大学教授、桐朋学園大学特任教授。(2018年7月現在)

  • エヴァ・ポブウォツカ(ピアノ)Ewa Pobłocka, Piano

    エヴァ・ポブウォツカ(ピアノ)Ewa Pobłocka, Piano

    現在のポーランドを代表する傑出したピアニスト。現在のグダニスク音楽院を優秀な成績で卒業後、コンラート・ハンゼン、タチアナ・ニコラーエワ、マルタ・アルゲリッチ等に師事。ヴェルチェリ(1977)、ボルドー(1979)、ショパン(1980)など数々の国際コンクールで入賞。12歳でデビュー後、世界各地の主要コンサートホールでリサイタルを行い、ロンドン響、イギリス室内管、バイエルン放送響、新日本フィルなどに客演している。これまでに50に及ぶCDをドイツ・グラモフォンなどからリリースしている。教育活動にも力を注ぎ、ビドゴシチ国立音楽アカデミーやワルシャワ・ショパン音楽大学で教授を務める傍ら、世界各地でマスタークラスを実施。ショパン(2005, 2015)、浜松(2012)、仙台(2016)など、数多くの国際ピアノコンクールで審査委員も務めている。

  • 北村朋幹(ピアノ)Tomoki Kitamura, Piano

    ©︎TAKUMI JUN

    北村朋幹(ピアノ)Tomoki Kitamura, Piano

    愛知県出身。東京音楽コンクールにおいて第1位ならびに審査員大賞受賞をはじめ、リーズ国際ピアノコンクール、ボン国際Telekomベートーヴェン・コンクールなど数々の国際コンクールで入賞。
    これまでに読響や名古屋フィル、国内外のオーケストラと共演。日本国内をはじめヨーロッパ各地で、リサイタルや室内楽、古楽器による演奏活動を行っている。
    紀尾井ホールには、2018年12月のバイエルン放送響&紀尾井ホール室内管メンバーによるブルックナー交響曲第7番に出演した。

  • 津田裕也(ピアノ)Yuya Tsuda, Piano

    ©︎Christine Fiedler

    津田裕也(ピアノ)Yuya Tsuda, Piano

    仙台市生まれ。東京藝術大学、同大学院修士課程、ベルリン芸術大学で学ぶ。2007年第3回仙台国際音楽コンクール優勝、および聴衆賞、駐日フランス大使賞を受賞。2011年ミュンヘン国際コンクール特別賞受賞。ソリストとしてベルリン響や日本各地のオーケストラとの共演、並びに、ソロリサイタルや室内楽にも活発に取り組む。東京藝術大学講師。

  • 坂本姉妹(彩&リサ)(ピアノ・デュオ)Sakamoto Sisters, Piano Duo

    ©︎FUKAYA Yoshinobu/auraY2

    坂本姉妹(彩&リサ)(ピアノ・デュオ)Sakamoto Sisters, Piano Duo

    Sakamoto Sisters, piano duo
    坂本彩・リサ姉妹によるピアノデュオ。第7回国際ピアノデュオ・コンクール(ポーランド)優勝。複数の特別賞を受賞し、2019年3月ポーランドにてデュオリサイタルを行う。LFJ、NY・カーネギーホールにおける演奏や、東京文化会館小ホールでのリサイタルをはじめ、各地で積極的に活動している。H.P.&V.ステンツルの各氏ほか、多数のマスタークラスを受講。ピアノデュオを加藤真一郎、伊藤恵の各氏に師事。